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身近な人とのデジタルでの個人情報共有、どんな点に気をつけるべき?

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身近な人とのデジタルでの個人情報共有、どんな点に気をつけるべきか

家族や友人といった身近な方との間で、スマートフォンで撮った写真や連絡先、日々の出来事などをデジタルで共有することは、今やごく当たり前のことになっています。メールやLINE、SNSなどを通じて手軽に情報交換ができるのは大変便利です。しかし、この「身近な人とのデジタルでの情報共有」においても、いくつか気をつけておきたい点があります。

「相手は家族だから大丈夫」「友達だから気にしない」と思われるかもしれませんが、デジタル空間での情報の扱いは、紙媒体とは異なる特性を持っています。意図しない形で情報が広がってしまったり、予期せぬリスクにつながったりする可能性もゼロではありません。

では、具体的にどのような点に注意すれば良いのでしょうか。この点について分かりやすくご説明します。

デジタルでの情報共有に潜む可能性のあるリスク

デジタルで個人情報を含む情報を共有する際には、以下のようなリスクが考えられます。

具体的な対策と注意点

このようなリスクを踏まえ、身近な人とのデジタルでの情報共有を安全に行うためには、いくつかの具体的な対策が有効です。

1. 共有する前に「一旦立ち止まって考える」

何かをデジタルで共有する前には、「本当にこの情報を送って大丈夫か」「誰が見ても問題ないか」と一旦立ち止まって考えてみることが大切です。特に以下のような点に注意しましょう。

2. 写真や動画を共有する際の同意

家族や友人、知人が写っている写真や動画を他の人に共有したり、SNSに投稿したりする場合は、写っている人の同意を得るのが望ましいでしょう。特に、子どもや判断能力が十分でない高齢者の写真などを共有・公開する際は、ご本人の(または保護者などの)意思を尊重し、慎重に行う必要があります。

3. 使用するツールの設定を確認する

LINEやメール、クラウドストレージ、SNSなど、情報のやり取りに使うツールのプライバシー設定や共有設定を確認しておきましょう。誰に情報が見える設定になっているのかを把握しておくことが大切です。例えば、LINEのアルバム機能やノート機能は、グループの参加者全員が見られることを理解しておきましょう。

4. 知人を装った連絡に注意する

家族や友人になりすまして、メッセージアプリやメールで個人情報(氏名、住所、電話番号、お金など)を聞き出そうとする詐欺の手口があります。デジタルでのやり取りでは、相手の顔が見えません。「もしかしてなりすましでは」と少しでも不審に感じたら、すぐにその場で情報を教えるのではなく、電話など別の手段で本人に確認することが重要です。

5. 共有された情報の取り扱いについて話し合う

家族など、普段から頻繁に情報を共有する間柄であれば、共有された情報をどのように扱うか(例: 他の人に転送しない、SNSに載せないなど)について、簡単なルールを決めておくことも有効です。お互いのプライバシーを尊重するための良い習慣になります。

まとめ

家族や友人とのデジタルでの個人情報共有は、私たちのコミュニケーションを豊かにしてくれます。しかし、それに伴うリスクも理解しておくことは非常に重要です。

今回ご説明したように、「共有する前に一旦立ち止まって考える」「写真に写っている人への配慮」「使用するツールの設定確認」「なりすましへの注意」「簡単なルールの共有」といった点に気をつけることで、より安全に、そして安心して情報交換ができるようになります。

デジタルでのやり取りにおいても、相手を思いやり、プライバシーに配慮する気持ちを持つことが、自分自身や大切な人の個人情報を守ることに繋がるでしょう。