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音声アシスタントは私たちの会話を聞いている?プライバシーとの関係を解説

Tags: プライバシー, 個人情報, スマートスピーカー, 音声アシスタント, セキュリティ対策

音声アシスタントは私たちの会話を聞いている?プライバシーとの関係を解説

近年、ご家庭にスマートスピーカーなどの音声アシスタントデバイスを設置される方が増えています。「今日の天気は?」「〇〇の音楽を流して」など、声で操作できる便利さから人気があります。一方で、「もしかして、家の会話が全部聞かれているのではないか?」と、漠然とした不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、音声アシスタントが音声をどのように扱っているのか、プライバシー保護の観点からご説明いたします。

音声アシスタントの基本的な仕組み

まず、音声アシスタントデバイスがどのように動いているのかをご説明します。多くの音声アシスタントは、あなたが特定の言葉、例えば「アレクサ」や「OK Google」といった「ウェイクワード」を話しかけるまで、基本的に待機状態にあります。

常に音を聞き取ってはいますが、それはあくまでウェイクワードを認識するためだけです。ウェイクワード以外の音声を、すぐにインターネット上のサーバーに送って処理することはありません。

デバイスは、ウェイクワードが話されたことを認識すると、そこから音声を録音し始め、インターネット経由でメーカーのサーバーに送信します。サーバーであなたの声の指示(コマンド)が解析され、その結果がデバイスに戻ってきて、求められた動作が実行される、というのが一連の流れです。

なぜ「常に聞かれている」と感じることがあるのか

基本的にはウェイクワードを待機しているだけですが、ごく稀に、ウェイクワードに似た言葉を会話の中で使ったり、周囲の物音などが原因で、デバイスが誤ってウェイクワードを認識してしまうことがあります。この場合、意図しないのにデバイスが反応し、その後の会話の一部が録音されてサーバーに送信される、という可能性はゼロではありません。

このような誤認識が起こると、「勝手に聞かれている」と感じてしまうことがあるかもしれません。しかし、これはデバイスの音声認識精度によるものであり、意図的にあなたの会話を盗聴しているわけではありません。

どのような情報が収集されるのか

音声アシスタントがウェイクワードを認識した後に収集するのは、あなたの「声」や「話しかけた内容(コマンド)」に関する情報が中心です。これらの情報は、あなたが求めたサービスを提供するためや、音声認識の精度を向上させるために利用されます。

多くのメーカーは、収集した音声データを匿名化したり、一定期間で自動的に削除したりするなど、プライバシーに配慮した取り組みを行っています。ただし、どのような情報がどのくらいの期間保存されるか、そしてどのように利用されるかについては、各メーカーのプライバシーポリシーによって異なります。

プライバシー保護のためにできること

音声アシスタントをより安心して利用するために、いくつかの対策を講じることができます。

まとめ

音声アシスタントは、基本的にウェイクワードが話されるまで本格的な音声処理は行いません。しかし、誤認識の可能性や、収集されるデータの取り扱いについて不安を感じる場合は、デバイスの設定を見直したり、ミュート機能を活用したりすることが重要です。

メーカーはプライバシー保護に努めていますが、ご自身で設定や機能を確認し、理解した上で利用することが、安心して音声アシスタントの便利さを享受するための鍵となります。過度に心配しすぎる必要はありませんが、賢く付き合う意識を持つことが大切です。